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寄生獣のその後を想像する。
日時: 2016/09/29 09:03
名前: 暇猫

十数年後、里美が毒殺した新一を検死解剖した結果、その脳の大半が寄生獣の細胞に巧妙に置き換わっているのが発見される。

犯人の里美はその死体が人間であった新一ではなく、ミギーであると主張したことが検死によって裏付けられた。

ミギーは眠りにつくと嘘をいって、その後新一の脳を乗っ取る計画を長い年月をかけて実行に移した。
ミギーは脳を乗っ取ることを諦めたふりをしていたが、それはもちろん新一を油断させるためだった。

かつて新一が心臓を貫かれ、死にかけた時からミギーは既に医者並の医学的知識を保有していた。
それ自体ミギーがまだ脳の乗っ取りの可能性を諦めてはいないことを示していた。
そして実際に行った心臓の治療を通して脳の乗っ取りが可能であることをミギーは気がついた。
だがそれを実行に移すにあたってはミギーはさらにその医学的知識を高める必要があったし、その時間も必要だった。

この計画を急激に行えば医学的なリスクを伴うし周囲の人間や本人が変化に気が付くかもしれない。
そこでミギーは注意深く少しづつ脳を侵食し、心臓治療の時と同様に脳細胞を自分の細胞で置き換えていくことにしたのである。
その過程で真の新一は徐々に死んでいきミギーが制御を取って代わっていったが右手がそうであるように最後まで新一はどこまでが自分なのか気がつかなかった。

しかし新一が完全に死んだ時、その僅かな変化に伴侶となった里美だけが気が付いた。
・・・新一がミギーという寄生獣に食われ死んでしまったことに。

そしてミギーの本性、冷酷な寄生獣としての正体をそこに見出した。

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